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DESIGN POLICY オーブのデザインポリシー
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商業施設開発におけるオーブ建築造形計画の取組みについて
EXISTENCE - 存在意義

一個のサイン制作から大規模都市開発までの様々なプロジェクトにおいて、私たちはまず新たに生まれる環境の“存在意義”を考え抜きます。誰の、どんな思いに対して、どのように答えていくのか、そこに新鮮な空間体験が起こりえるか、そしてそれがその場に存在するということが、都市景観に対して確かなリアリティを持ちえるか?

そしてクライアントの皆様を、現場では施工者を、プロジェクト全体を通して様々な立場の方々を“共犯”に巻き込んで、「創る愉しみ」を共有できる、そんなデザインを生み出すことが、何よりオーブの“存在意義”だと信じています。


VISUAL COMMUNICATION - 視覚情報

計画段階でクライアントの皆様から「デザイン・コンセプトを、一言で明快に言えませんか?」と尋ねられる事があります。こんな時、視覚情報は非常に有効な伝達手段だと思います。つまり私たちが思い描くコンセプトは、言語ではなく未だ存在しない三次元空間ですので、三次元のコンピュータ・グラフィックスを用いてクライアントの皆様と“視覚的会話”を交わしていくのです。

TOWN IDENTITY - 街の顔造り

街づくり規模の開発の場合、三つの領域、つまり、その“街”のアイデンティティの基調をなすべき「骨格領域」と、時代やニーズの変化に伴って表情が変わっていく「中間領域」、そして日々の営みや店舗の賑わい・季節感が生み出す「可変領域」とが一つに織り合わさって初めて長期間に渡って活きていける“街”が創れるのではないかと考えます。「骨格領域」や「中間領域」がラウド過ぎると、「可変領域」の多彩な囁きをかき消してしまいますが、一方無愛想すぎると、訪れる人々の期待感を受け入れる懐を失います。
要は、三つの領域のバランスが大切だと考えています。

IMAGINATION - 想像性

実際のデザイン作業の中で、絶えず私たちが自問することがあります。「ここを訪れる人々にとって想像をかきたてる場所になり得るだろうか?」と。メッセージ性は必要ですが、一方的に押し付けるのではなく、訪れた人の想像力をかきたてるようなデザインを求めていきたいです。「街」という空間に「人」の存在が加えられて、さらに表情を深めるようなデザインが理想だと思うのです。

EFFICIENCY - 効率性

事業者の皆様にとって、「効率的で長期的に確実な回収を目指すと同時にできる限り効果的な投資(少ない投資で良質なデザイン)をしたい」というように、事業計画と設計・デザインは本来表裏一体のものだと思います。

設計者としては、単にVEや建設コストを見直すことだけではなく、初期の段階から事業フレームにも踏み込んだスタディを行うべきだと考えています。専門店ビルのような商業施設の場合、貸しにくい場所をなくし将来的な店舗の入れ替えにも柔軟に対応できる基本骨格が重要です。イニシャルコストとのバランスを見ながら、省エネやメンテナンスの容易性に配慮してランニングの負担を軽減するなどのスタディも必要です。また事業性向上のために建設費を抑えたり、レンタブル比を上げるための工夫も重要でしょう。


RATIONALITY - 合理性

商業施設には「ライフサイクルコスト」と言う観点も踏まえた合理的なコスト分配があると考えます。
アメリカの成功しているショッピングセンターを視察して感心するのは、5年や10年では変わらないだろうと言う通路の床には本石を奢っていますが、店舗と店舗の間の共用壁面はシンプルな塗装で済ませている事です。

つまり、共用部を本体工事で飾り立てるのではなく、店舗の個性を最大限に引き出す計画を志せば、コストを抑えても魅力的な商業環境は十分達成できるのです。


   
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