事業者の皆様にとって、「効率的で長期的に確実な回収を目指すと同時にできる限り効果的な投資(少ない投資で良質なデザイン)をしたい」というように、事業計画と設計・デザインは本来表裏一体のものだと思います。
設計者としては、単にVEや建設コストを見直すことだけではなく、初期の段階から事業フレームにも踏み込んだスタディを行うべきだと考えています。専門店ビルのような商業施設の場合、貸しにくい場所をなくし将来的な店舗の入れ替えにも柔軟に対応できる基本骨格が重要です。イニシャルコストとのバランスを見ながら、省エネやメンテナンスの容易性に配慮してランニングの負担を軽減するなどのスタディも必要です。また事業性向上のために建設費を抑えたり、レンタブル比を上げるための工夫も重要でしょう。 |